2016/10/01

ゴールドベルク日記⑥

  この数日間大忙しで、更新が止まっていました。
  今日はチェンバロの調整日。
調律の梅岡俊彦さんが朝から来てくださいました。


今回は大掛かりの調整をお願いしています。リサイタルに向けて、爪(デルリン)を全交換しています!(全部で約130個)爪は消耗品なので、折れるたびに自分で取り替えて来ましたが、少しずつ部品にヒビが入ったり、爪にばらつきが出ていました。今回は音色とタッチを変えてみたかったので、部品を直接アメリカの製作家(ヒル氏)から取り寄せました。


爪の削り方を変えるだけで、楽器から引き出せる音が変わるのです。K・ヒル氏からは貴重な指示を得ました。「爪を削るときは均一な音を作らないようにすることが大事です。さもないと、演奏家が自分の楽器の音を聴きながら退屈してしまい、脳が眠りに入ります。そして、ミスをたくさんするようになります。だから調律師さんは演奏家の脳が起きていられるように、面白く、自然で不均等(inegal)な音色をつくるようにしてください」と書いてありました。いやはや・・すごいお言葉でした。梅岡さんも驚かれていました。



作業中の工具。長時間、梅岡さんありがとうございました。
お陰様で、伸びのある、艶やかな音が出るようになりました。
リサイタルまでこのまま弾きこみます。

* * *

それから、昨日は曽根麻矢子さんがレッスンしに家まで来てくださいました。私の尊敬する麻矢子さん、さすがにゴールドベルクを長年勉強されていることもあり、貴重なアドヴァイスを頂きました。実は、私がチェンバロでゴールドベルクを初めて聴き、感動したのはそれこそ曽根麻矢子さんのデビューリサイタル(ゴールドベルク)だったのです。当時高校生だった私は、そこで衝撃を受け演奏家を目指し始めたのでした。レッスンのあとは車で駅までお送りしました。


そして、夕方からはドレスの仮縫いで表参道へ。ドレスを作るのは久しぶり。今回は山田百里恵さんというデザイナーの方にお願いしています。「あなた、意見がはっきりしていて、作りやすいわ!」とお褒めの言葉を頂戴しました。ドレスを作りに来る花嫁さんなどは、よくドレスを試着するだけで舞い上がってしまうそうです。。普段の洋服を選ぶときなども、よく店員さんに「見てるところが違いますねー」と言われる私。背が小さいとか、腕が太いとか(笑)自分の欠点をそれなりに分かっているのかもしれません。ともあれ、ファッションのことを考えるのは楽しいですねー。















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